あの日見た謎の答えを僕達はまだ知らない。

記憶喪失を乗り越える、とても単純でありふれたお話。

それは別世界線の東京大学のお話。

そこでは、2つの謎解き制作団体が競合していた。

しかし、大学側から告げられる事実。

「どちらか1つだけの団体を残そう。この大学に2つも謎解き制作団体は要らない。」

だから、駒場祭の集客数で、勝負を決めようって話になった。

とても単純なお話。

だったのだけれど。

駒場祭の前夜、僕たちは教室で目を覚ました。

───名前、作った謎、明日までにすべき事、全てを忘れて。

だけど、体が覚えてる。

「明日の文化祭だけは、成功させなきゃいけないんだ!!」

そんな、記憶喪失を乗り越える、とても単純でありふれたお話。