リバイバル公演開催決定!!
SCRAPイープラス

潜水艦ポセイドン号からの脱出

「てつのくじら館」訪問記

2013年3月某日、SCRAPチームは来るZEPP TOUR「潜水艦ポセイドン号からの脱出」のために、日本で唯一潜水艦に入ることができる、呉市(広島県)の「てつのくじら館」こと海上自衛隊呉史料館へ行ってきました!

広島駅から電車で30分ちょっと。生憎の曇天でしたが、途中から進行方向右手に海景色が開けて、造船の街の様子が垣間見えます。

まずは腹ごしらえ。地元の方に紛れてフード・コートでお好み焼き!

いざ「てつのくじら館」へ。こちらは海上自衛隊呉史料館の愛称。潜水艦を鉄でできた鯨に見立てて、その名がついているそうです。

入ってすぐに目に入るのは海上自衛隊の歴史を記した年表。海上自衛隊ができたての頃は、太平洋戦争でばらまかれた機雷を処理することが主な任務だったんだそう。

2階には機雷の処理作業、掃海についての史料がぎっしり。機雷の種類や、掃海の作業にあたっている船や乗組員たちの装備、服装などが事細かに記されています。

顔が描かれたまるでミサイルのようなものも展示されていましたが、実はこれ、掃海活動に使われるフロートだったりします。掃海具をぶら下げて使用するそうです。

3階は潜水艦フロア!

日本に最初に入ってきた潜水艦「くろしお」(アメリカからの貸与だったそう)の模型や、艦内の断面図など、ゲームの参考になりそうなものだらけ。

潜水艦の潜水と浮上のシステムの解説コーナーには、元自衛官と思しきおじさまが、来館者へ丁寧に説明をしてくれています。潜る際には船体に備えたタンクを水で満たし、浮上する際にはその水を一気に外に噴出することで、浮力を得ているそうな。一体どのくらい深く潜れるの?と聞くと、おじさま曰く、それは絶対に秘密です! 死んでも教えられません!!だって。理由は、どの深さにその国の潜水艦がいるかわかったら、潜行して隠れている意味がないからだそう。

次は居住区コーナーの展示。一度潜ったらずいぶん長い間陸へ戻らず、昼夜の感覚もなくなってしまうからか、日没から日の出までの間は赤色灯を点灯させているそうです。

そして陽の光を浴びられない乗組員のために、ビタミンEの強化米などを中心に食料が積み込まれています。食材の保管場所は、なかなか腐らないじゃがいもや玉ねぎなどいったものになると、なんと椅子の中! 徹底した省スペースぶり。

当然乗組員の寝室も3段ベッドは当たり前。「今なら寝られますよ!」という誘いに乗って寝そべってみましたが、見た目の通り狭いです。また潜行中は真水が大変貴重なため、シャワーや蛇口などは、手を離したら水が止まる節水仕様。

そんな住みにくさ抜群の潜水艦ですが、乗組員となって、そこで任務を果たすためには、大変な訓練をこなさなければならなりません。潜水艦の乗組員である証となるバッジは、宝石まで付いたスペインのものや無骨一辺倒なドイツのものなど、各国それぞれの個性があり、どれも誇らしげに光っていました。

今までの潜水艦の進化の変遷を描いたコーナーには、艦体の模型とその説明がずらり。徐々に形は葉巻型へとシフトしているそうです。ちなみに現在潜水艦はいかに静音でいられるか、といった開発競争になっているらしく、いまやどこも静かすぎて、敵のものなのか味方のものなのか判別が難しくなっているので、基本攻撃ができない、という状況だとか。

展示コーナーを通り過ぎると、史料館の横に据え置かれた「あきしお」という現在は前線を離れた実際の潜水艦へと入ることができます。

75人乗りだというこの潜水艦、実に天井が低い。そして驚異的に狭い! 開放されているスペースは、士官居住室、艦長室(なんと唯一の個室! )、発令室、操舵室など。人がすれ違うにはギリギリの狭い通路だらけです。

計器に囲まれた操舵席に実際座らせてもらえたり、潜望鏡から外を覗かせてもらえたり、色々触ることができました。

潜行中は、見つからないようにするために、潜望鏡から覗くのは夜にほんの一瞬のみとのこと。実際に覗いてみると、呉湾内に停泊している数キロ先の護衛艦が、はっきりと見えました。「今日は黄砂がひどいから、いつもより見えていない」とおじさまが説明してくれましたが、ということは、綺麗に晴れ渡っていたらどれだけ遠くまで見通せるのか! おそるべし……。


「てつのくじら館」を堪能しつくしたSCRAPチームですが、この模様がどれほど「潜水艦ポセイドン号からの脱出」に活きてくるか、どうぞお楽しみにお待ちください。そして、もし機会がありましたら、みなさまもこの「てつのくじら館」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。「潜水艦ポセイドン号からの脱出」に参加する前でもあとでも、おおっ!とテンションが上がること間違いなしですよ。(い)



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