衝撃のギミックが手元の「アパート」で次々と巻き起こる、驚愕の謎解き体験
【ストーリー】
気が付くと僕は、古びたアパートの前にいた。
それは奇妙な形のアパートで、サイコロみたいに立方体だった。
なんだか鬱蒼としていて、おどろおどろしいが不思議と怖さはない。
懐かしさと、ワクワクのちょうど真ん中くらいの感じ。
なぜだかわからないけれど、僕はどうしてもこのアパートに入らなくてはならないような気がしていた。
「だれかいませんかー」と声をかけても返事がない。
しばらく待ってみるとアパートの中から気配を感じる。
たくさんの怪しげな生き物たちがこっそり僕らを見ているみたい。
くすくすと笑い声が聞こえてくる。
「ひさしぶりだね」「楽しみだね」「さてさて解けるかな?」
こほん。と誰かが咳払いして、どこかの司会者みたいな声でしゃべりだした。
「このアパートに入るには、私たちのつくった謎をすべて解き明かしていただかなくてはなりません!」
謎が解けないと入れないアパート?
ずいぶん謎が好きな人たちが住んでいるようだ。
「謎が解けないと入れないんですか?」
「そうだよ」
「もちろんだよ」
「あたりまえよ」
そうか。
うん。わかった。
そういうことなら解いてやるさ。
そんな風に、僕の奇妙なアパートでの冒険がはじまった。
もちろん、僕はその時なにも知らなかったのだ。
このアパートに隠された秘密も。
このアパートの住人がどんな存在なのかも。
そして、僕自身が一体誰なのかさえも。

