2012年いけヒットチャート年間総合TOP100
1.Only You/安室奈美恵
2.マウンテンマウンテン/cero
3.Constant Conversations/Passion Pit
4.One out of Two/Breakbot
5.すとーりーず/ZAZEN BOYS
6.ウソを暴け/中村一義
7.Madness/Muse
8.We Are Never Ever Getting Back Together/Taylor Swift
9.Decorate/トクマルシューゴ
10.Everybody Feel The Same/くるり
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11.9/group_inou
12.夢の河/AKB48
13.わるいひと/奇妙礼太郎トラベルスゥイングバンド
14.Somebody That I Used To Know /Gotye feat.Kimbra
15.Origin of Love/Mika
16.Cut the World/Antony & The Johnsons
17.知らない/星野源
18.We Are Young/FUN. Feat.Janelle Monae
19.Take a Walk/Passion Pit
20.The Fall/Rhye
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21.Follow Me/E-Girls
22.君は僕だ/前田敦子
23.サーカスナイト/七尾旅人
24.ギンガムチェック/AKB48
25.When I'm With You/Marter
26.UZA/AKB48
27.抱きしめて/アナログフィッシュ
28.Mr.Simple/Super Junior
29.Lonely Boy/The Black Keys
30.ちゅうぶらりん/サイプレス上野とロベルト吉野
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31.Kill For Love/Chromatics
32.Sunset/The xx
33.ハピネス/Ai
34.Sit!Stay!Wait!Down!/安室奈美恵
35.Happy Pills/Norah Jones
36.100年後/OGRE YOU ASSHOLE
37.会いたい会いたい会いたいな/℃-ute
38.青い春/back number
39.Little Talks/of Monster and Men
40.Dance For You/Dirty Projectors
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41.PPCC/BiS
42.WANNA BEEEE/Kiss-My-Ft2
43.In The Spotlight(Tokyo)/安室奈美恵
44.Feelin' Single/R.Kelly
45.Lemonade/The Bawdies
46.Thinking About You/Frank Ocean
47.I'll Be Alright/Passion Pit
48.Toy Camera/turntable fims
49.グッドバイ/eastern youth
50.The Best Team/Maia Hirasawa
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51.One Two Three/モーニング娘。
52.Bow & Arrows/EXILE
53.Home Again/Michael Kiwanuka
54.Into Giants/Patrick Watson
55.フィルム/星野源
56.真夏のSounds Good/AKB48
57.右肩/前田敦子
58.シンクロときめき/渡辺麻友
59.バイシクルレース/Asian Kung-Fu Generation
60.大洪水時代/cero
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61.ekki mukk/Sigur Ros
62.悪党になれたら/THE ラブ人間
63.アイシテラブル/SKE48
64.サラバ、愛しき悲しみたちよ/ももいろクローバーZ
65.Diamonds/Rihanna
66.ワイルド アット ハート/嵐
67.Locked Out Of Heaven/Bruno Mars
68.In The Middle of the Game/Betty Wright and The Roots
69.Every Single Night/Fiona Apple
70.Girl on Fire/Alicia Keys
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71.Only In My Dream/Ariel Pink's Haunted Graffiti
72.Don't Leave Me (Ne me quitte pas)/Regina Spektor
73.光 /andymori
74.Adorn/Miguel
75.Swimming Pool/Kendrick Lammer
76.Laura/Bat For Lashes
77.Katachi/トクマルシューゴ
78.拳を天につき上げろ/奥田民生
79.話はない/踊ってばかりの国
80.ナギイチ/NMB48
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81.くちびる/aiko
82.バリバリBUDDY/V6
83.Spring of Life /Perfume
84.それでも好きだよ/指原莉乃
85.The Walk (feat. Rizzle Kicks)/Mayer Hawthorne
86.制服のマネキン/乃木坂46
87.それでも私は海が好き/中川敬
88.& It Was U/How To Dress Well
89.満員電車は走る/曽我部恵一バンド
90.SHE!HER!HER!/Kiss-My-Ft2
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91.ヒカリヘ/miwa
92.Live It Up/POP ETC
93.Heaven/Emeil Sande
94.Under the Westway/Blur
95.Ho Hey/The Lumineers
96.Feels like We Only Go Backwards/Tame Impara
97.おいでシャンプー/乃木坂46
98.サノバビッチェ/モーモールルギャバン
99.Love On Top/Beyonce
100.Till Next Tuesday/James Iha
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2012年の年の暮れ、突然思い立って安室さんを観に東京ドームに行きました。
音楽を聴くことがほんとうに大好きで、洋邦メジャーインディー問わず、数年前は下手すりゃ週2,3回ライブに行っていたのに、去年行ったライブは、ひょっとしたらこの安室さんだけかもしれません。
そもそも私は篠原涼子派でした。いや、世の中のムードが篠原派と安室派に分かれていた時代なんて一秒たりともないのだけれど、1995年、安室さんが「Try me」「太陽のSeason」「Stop the music」とユーロビートのカバー曲シリーズで大ブレイクしたちょうどその頃、篠原さんも小室哲哉プロデュースの「恋しさとせつなさと心強さと」が200万枚の大ヒット。続く「もっともっと」「Lady Generation」も立て続けにヒット。東京パフォーマンスドール好きだった私はものすごく誇らしい気持ちでした。そんな折、バイト先の更衣室で流れていた「夜もヒッパレ」で篠原さんが安室さんのstop the musicを歌った時、やっぱり篠原涼子の方が歌うめー!やっぱり篠原涼子だよな!と思ったのを今でもよく覚えています。当時はシングルの売上げも2人とも60万枚前後で拮抗、私は二人を勝手にライバルと位置づけていたのです。
その直後、小室プロデュースのもと、遠峯ありさだったはずの人が華原朋美として華々しくデビュー。さらに畳み掛けるように安室さんまで小室プロデュースの曲を発売したのです。どいつもこいつも小室に乗っかりゃ売れると思ってふざけやがって!小室さんは篠原涼子だけのものだぜ!と思いながら聴いたBody Feels EXITが、もうどうしようもなくかっこよくて、ぼくは謝りました。安室さんのジャケットに向かって、本当に謝ったのです。その次のChase the Chanceもこれまたとんでもなくかっこよく、ユーロビートでの大ブレイクが早速、黒歴史に思えるほど、安室さんはさらに数段スターダムへと昇りつめて行ったのです。
一方篠原さんはと言うと井上陽水作詞作曲のダメ!を発売。以降、清志郎とデュエットなど、音楽活動に置いては高校生の私には(そして世間のみんなにとっても)ちょっと追いつけない方向に進み始め、その後女優として大物になって行くのでした。
安室&小室の全盛期は本当に凄まじかったです。その後もDon't wanna cry、You're my sunshine、アルバムSweet 19 Blues、a walk in the park、Can you Celebrate、How to be a Girl、アルバムConcntration20と続々リリースし、のきなみミリオンセラー。
そして97年、安室奈美恵初の東京ドームでのコンサートを観に行って、ぼくは再び謝りました。生で歌って踊る安室さんは、本当に尋常じゃなくかっこよかった。初めてドームで観たのはジャネットジャクソンで、そのあとマイケルジャクソンもマライアキャリーも、安室さんの直前にはホイットニーヒューストンも観たのだけれど、そのどれよりも感動しました。当時、洋楽聴き始めの若者にありがちな、洋楽こそ至高!邦楽は洋楽の劣化品である!という幻想を抱いていたぼくの心は粉々に打ち砕かれ、安室さんごめんなさい。安室さんがいちばんかっこよかったです。と謝ってドームをあとにしました。
しかし、98年にMISIAと宇多田ヒカルが大ブレイク。歌姫、的な観点では「安室なんて偽物じゃん」続いて浜崎あゆみが大ブレイク。時代のアイコンという観点では「もう安室って古いよね」という時代の空気に。
それでも小室さん後期の曲Please Smile Againとか、小室さん以外の曲Something 'bout the Kiss、Say the Wordとかっこいい曲を出し続けており、なんのなんの売れなくなったって私の中では安室さんがイチバンですよ!と思い続けていました。
ところが2002年、この年発売の2曲のシングルはどちらものっぺりとしたバラード。テレビに出てもなんかちっともやる気ない感じがして、売上もどんどんじり貧に。はあ。ほんとうに安室さんの時代は終わってしまうのかな、なんて思ったその年末、SUITE CHICKというユニットで思いっきりHIP HOP色の強い曲を発表。これがもう、そうそうこういう安室さんが観たかったんですよ!という出色の出来。以降ソロ名義でも、せきを切ったように洋楽R&Bみたいな楽曲を連発します。2003年の3曲、shine more、Put 'em Up、So Crazyは全然ヒットしなかったし、2004年のALARMでは遂に最高位11位とトップ10にすら入れなくなってしまう(この曲以外はデビューから全てトップ10入り)のですが、どの曲ももうどうしようもなくかっこよく、アルバム曲では「聴きもしないのに悪口言う人に興味はない」「私はあなたたちファンだけのために、売れなくたって歌い続ける」「このやり方でまたのぼりつめる。トップを目指す」と、売れなく名手も応援し続けるファン心理をガシガシつかんでくる意思表示を、これでもかと歌詞につめ込んで来たのです。この頃からテレビにもほとんど出なくなりアルバムを出しては、まるまる一年ライブというサイクルが今に至るまで延々と続いています。
「歌が私より上手な歌手の方はいる、ダンスが私より上手な人もいる、 だけど歌いながら踊ることなら私は誰にも負けない。」
安室さんのライブは圧巻です。歌いながら全力で踊るため、かわいいのは登場して最初の1曲のしかも1番の間だけ。あっという間に汗で顔も髪もぐしゃぐしゃになります。というか、ライブに行くと女子の方々が「うぎゃー!かわいいー!」と大歓声を上げるのですが、果たしてそもそも安室さんは本当にかわいいのか?というところからして疑問です。ライブが進めばすすむほど、かわいくない安室さんが特大スクリーンに映し出されます。衣装チェンジのたびにかわいさをマックスに回復して出て来るけど、でてきたそばからすぐ汗だく。ほんとにかわいくない。ぜんぜんかわいくない。だのになぜだろう、どの瞬間もとんでもなくかっこよくて美しい。そして時たま笑うだけ、ただそれだけで会場が色めき立つ。あれ?めちゃくちゃかわいいな、って思うのです。
昔の栄光などどこ吹く風と、過去のヒット曲は一切披露せず、MCも一切なし。ひたすら歌って踊るライブ。そんな風にすべての想いを歌とダンスだけに乗せた2003~2008年くらい、最も売れなかった期間の楽曲を集めたベストアルバムがついに8年ぶりの首位を獲得。しかも6週連続1位、160万枚の大ヒット。以降は浜崎さんも倖田さんも押さえつけ、再び女性アーティストのトップに君臨していると言って過言ではないと思います
そんな安室さんがデビュー20周年を記念して戻って来るのです。自分も行かないわけには行きません。という想いで出かけた東京ドーム。あの日の感動を現す語彙力を私は持ち合わせていません。なんかもうグワーってなってウォーってなってぷぎゃーでした。普段、人を楽しませる仕事をしている、という立場に置いては、圧倒的な敗北感を味わいました。3時間弱、ただ観てるだけでこんなに楽しませてくれちゃうのかよ。惨敗だよ。しかも5万人いっぺんにこんなに満足させちゃうのかよ。ぐうの音も出ねーよ。と、そんなことも時おり脳裏をよぎるものの、多幸感、脳で快楽などを司るA10神経の脳細胞間のシナプス間で幸福感を司る神経伝達物質であるセロトニンが大量に放出されている状態、にあの日の私は間違いなくあり、帰り道、年に数回しかないマックスハイテンションな自分がおりました。ずっと、まじすげぇ、はんぱねぇ、としょーもない感動を口に出しながら、ひとりで3つ先の駅まで歩きました。
安室さんより好きな、敬愛するミュージシャンはたくさんいるけれど、きっとその人たちのどのライブよりも、セロトニン量は圧倒的であったと思います。少なくとも私の中では、安室さんはもうとっくにマイケルジャクソンを追い越したキングオブポップである、そう認識した夜でした。
というわけで、去年の1位は安室さんです。
本当は100位の曲まで詳細に思い出を伝えたいのですが、まさか1位の説明だけでこんな長さになるだなんて、ということで、また気が向いた時にでも語りたいと思います。昔、親とか大人が「今の音楽はつまらん!」とか言っててムカついたものだけど、いつの間にか自分も、お気に入りの音楽だけ聴いて、すっかり新しいモノに手を伸ばさなくなってしまったな、と反省しています。今年はもっとたくさんライブに行きたいなー。
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