前回お話しした「新横浜の惨劇」はなにもモー娘。だけに限った事象ではありません。
エヴァンゲリオン、Perfume、そして昨今のAKB48。
地下の人間の楽園に、ちゃんと地上で生活できるスキルを持った人たちが襲いかかってくることはままあるのです。
はじめこそ、我々は正しかったのだ今頃気づいたか地上の者達よ。と、誇らしい気持ちでいるのですがそれもほんのひとときです。
地上からの侵攻は瞬く間に広がって行き、あれ？ぼくらの楽園にちゃんとした人たちが蔓延し始めて、いつのまにかぼくらが邪魔者になってるよ、ここはもはや地上世界となんら変わりない居心地の悪い世界だよ、と。
Perfumeなんて、最初に気付いちゃった地上人が、地下民がもっとも苦手とするおしゃれピーポーだったもんだから、地下民の感じる軋轢はハンパなかったはずです。
こうしてヲタはオシャレに恐れをなしオシャレはヲタに嫌気がさし、ひとときの地下と地上の共存はあっという間に破綻していき、ものごとのブームは終わって行くのです。と、わたしは思っています。

夏フェスってやつもそうですよ。初めてフジロック行った10代の夏、まず感動したのは、うわ！ダメそな大人がわんさかいるぞ！ってことだったんです。ダメのベクトルはアイドル好きと全然違うけど、長髪、短パン、グラサン、片手に酒、みたいなのがうじゃうじゃいましてね、あ。こんなに音楽好きな人がこの世にたくさんいて、で、音楽を聴くためだけに、ダメ人間にはバカ高いチケット代を払ってこんな山中まで来るんだね。ああいう大人になりたいな、いやなりたくないか、なりたいけれどなっちゃいかんな、みたいな気持ちになったんですよね。
4年目くらいからですかねー。ぐぐーっと参加者が増えて来ましてね、しかも増えたお客さんがおっしゃれー、なんですよね。あれ？おかしいなおかしいな、と思ったんですけどもね、まあとりあえずいつもの通り山道を歩いていたわけですよ。なんだかあちこちから聞いた事もないような声が聞こえて来るんですよね。「かんぱーい！」だとか「川で泳ごー」だとかね。変だな変だな、ロックフェスなのにライブ観ないのかなー。やだなやだなー。と思ってたんですよね。そしたらやっぱりね、会場の奥の方に出たんですよねー。オシャレさんが。
動揺のあまり思わず稲川淳二口調になっちゃうほどみんな「ライブ観に」来るんじゃなくて「フェスに来る」ようになったんですよね。夏フェスって総称がそれを端的に表してると思うんです。音楽的要素ひとつも入ってないですもん。「夏フェス」に。
「え？お目当てのバンド？特にいないなー。ライブは別に特に見ないんだよね。なんか自然の中で仲間と一緒に過ごして、そこに音楽があふれてる感じ？通りがかりにいい音楽が流れてたら立ち止まって聴いたりね。」みたいなスタンスなわけですよ。オシャレたちは。
こちとら必死で音楽聴きに行ってんすよ。贅沢で4万払ってんじゃないんすよ。貧乏だから4万払ってんすよ。食べ放題みたいなもんですよ。この3日間でいかに効率よくすべての聴きたいバンドまわって聴くか！って、あれこれ悩んでいまチケ代を聴いたバンドの数で割ったら、お！5,000円か。まだまだ元取れてないな。みたいな計算してるわけですよ。だって世界の名だたるバンドも日本の聴きたいあれやこれやのバンドも一堂に会するわけですよ。これ全部単独ライブ行ったら10万超えちゃうぜ？みたいなことですよ。タイムテーブル発表された日から当日まで、何度も何度もタイムテーブルとにらめっこして、しまいには自作のタイムテーブルつくってんすよ。最も聴きたいバンド群。フェスだから聴いときたい普段は聴かないジャンルのバンド群。民族音楽群。昔は好きだったよなーみたいなバンド。昔から活動してんだよなーみたいなバンド。ルーキー。をパズルみたいに配置していくわけですよ。
当日聴きたいバンド重なってやむを得ず演奏途中で移動せねばならぬ時なんてもう、
優柔不断ワールドカップ日本代表をも狙える動きの鈍さですよ。2曲目まで前方で聴いて3曲目からスムーズに移動できるように後ろに移動...あ、3曲目この曲か。もうちょい前で聴くか。よし、4曲目で後ろに移動する事に成功したぞ。6曲目でステージ移動だ。あ、でも５、６曲目の流れたまらんなー。もうこのバンド最後まで聴いちゃ...いやだめだだめだ。混雑を避けるために遠回りだけどあっちの道から移動しよう。予定よりいすぎちゃったから急がなきゃ...うわ。7曲目にこれやっちゃうの？でもこの道一方通行だし、ちょっと立ち止まってここで聴いちゃうか...あ、あっちのステージ始まっちゃった。うわ1曲目これか。ぬーん。ぬぬぬーん。てのを日がな一日幾度となく繰り返すのですよ。
その間もオシャレたちはBBQしたり乾杯したり再会を喜び合ったりごくナチュラルに新しい出会いを重ねたりして、その合間合間に、いい具合にライブでも盛り上がったりするんですよ。またうめーんだ、なんかライブでの盛り上がり方？ノリ方？あいのて？恍惚の表情的なやつ？全部うめーんだ、あいつら。オシャレがいるといないとでは全然違うと思うもの。ライブの盛り上がり方。
指立てて上に向けて腕を突き上げながら目を閉じてビール片手にゆらゆら揺れる、たまにヒュー、とか叫ぶ。みたいなね。
あ、また結論まで行けなかったので
=続=

-アジトオブスクラップ「謎の部屋からの脱出」チケットも発売中-
9月分:完売しました。ありがとうございます。
10月分:△印の日はすべて残1枚です。おひとりさま！狙い目ですよ。
11,12月分：10月2日(日)12:00発売！よろしくお願いします。

アイドルがものすごく好きな人間なんてほんとにしょーもない人種だ！
なんてことは胸張って宣言するまでもなくおそらく日本中の統一見解でしょう。このブログでもやたらAKBAKB騒いでるわたくし、そりゃ当然モーニング娘。も好きでした。好き故にモーニング娘。のグループ名を表記する際末尾に正しく。を入れることによって人様にお読み頂くには非常に読みづらい文章になるだろうな、ということは重々理解しつつもどうしてもモーニング娘。と正しく表記せざるを得ないくらいには今でも愛情を込めてモーニング娘。に接しております。ね、キモいでしょ。

しかしながら日本のアイドル歌謡は70年代から連綿とつづく文化であり、こどものころ見てた「トップテン」の客席でも各アイドルの「親衛隊」が野太い声でコールしてました。エルオーブイイー、聖子ー！みたいなやつ。
こども心に大きくなったら親衛隊になって秀美ちゃん応援したいな、けどあんなデカい声出せるかな、なんて憧れたものですが、あの頃から世間一般の目は親衛隊キモっ！みたいな感じだったんでしょうか。
と思ってwikiってみたら、とんでもないですね親衛隊。超骨太。
応援だけじゃなくってキモヲタやカメラ小僧からアイドルを守るのが主な仕事なんですって。出て来る関連ワードも総長だとか連合だとか、ヲタというより完全に暴走族より。ですからおそらく当時の世間一般の方は親衛隊を見てキモっ！とは思っていなかったと思うんです。だってアイドル自体がオーバーグラウンドの文化だったから。すなわち親衛隊もごく一般的な人、いやむしろクラスでもパン買いに行かせる方の人、が胸張って誇り持ってやってたんだと思うんです。

個人的な歌謡史の観点から行くと、最後の大物アイドルは工藤静香です。
89年にザ・ベストテンが終了しますが、この番組の最後の1位は工藤静香の「黄砂に吹かれて」でした。なんかすごいタイトルだな、いま思うと。それ以降いわゆる歌って踊るアイドルは急加速的に衰退して行きます。90年以降は中山美穂、小泉今日子、酒井法子など元アイドルが自身の主演ドラマの主題歌を歌い大ヒットを飛ばす、または観月ありさ、内田有紀、広末涼子のように女優始まりのタレントが曲を出してヒットする、
というのが主流で、歌って踊るだけでヒットするアイドルはなかなかいませんでした。
おニャン子のセルフパクリみたいな乙女塾、小室さんプロデュース曲で小ヒットを飛ばした、篠原涼子率いる東京パフォーマンスドール、中谷美紀、菅野美穂を擁した桜っ子クラブ、歌デビューからじわじわ売れて行った高橋由美子などはいましたが、もはやアイドルは完全に地下のものとなり、学校で「東京パフォーマンスドール大好き！放課後はいつもパーティー！」と声高に言える空気は皆無でした。
パフォーマンスドールのデビューが90年。わたしの中学校入学が91年。
わたしの青春時代は、見事にアイドル冬の時代だったのです。

そんなアイドル冬の時代を終わらせたのがモー娘。でした。
略したときですら、正しく。をつけて、モー娘。と表記せざるを得ないほど、東京から金沢まで日帰りで後藤真希ソロライブを観に行くほど、名古屋でモー娘。浜松で松浦亜弥、と1泊3日の強行ツアーに出るほどわたしを狂わせたモー娘。、並びにハロプロは、それまでアイドルに見向きもしなかった世間一般の人たちをも魅了しました。
しかしそれは同時に、アイドル好きな奴はキモい奴ばっか！という衝撃的事実をも世間一般に知らしめることになってしまったのです。
かつてお茶の間のスターだったアイドルは、冬の時代を経てすっかり、地下の人たちのものになってしまったのです。モー娘。だって、最初はどちらかと言えば地下の人専用でした。ところがLOVEマシーンの大ヒットからのミニモニ。のお子様向けブレイクを経て世間様に急速に認められ、再び学校でパン買いに行かす側の人、さらにはイカしたカップルやファミリーまでもがコンサート会場に足を運ぶようになったのです。
元気はつらつとかわいく踊り歌うアイドルを楽しみに来たヤンキー、カップル、ファミリーが、コンサート会場前でまず目の当たりにするのは、普段お目にかからないレベルの「ヲタ」です。え、こ、こんなダメな感じの人、クラスにも会社にもどこにもいないよ、ほんといないよ、普段、どこで何してんの？これが噂の自宅警備員？というレベルの人たち(すなわち私)が、激しく我流のフリの練習をしたりコールの練習をしたり「やぐっちゃん命」とか書いてあるドピンクのハッピや特攻服着たり(しかし決して暴走族ではなかったり)必死の形相でグッズ販売に群れをなしている光景です。阿鼻叫喚。

被害はコンサート会場前にとどまりません。大型のコンサート施設の最寄り駅というのは得てしてスタイリッシュなターミナル駅が多く、故に駅前を行く人たちもどこか颯爽とスタイリッシュだったりするものです。その普段はハイソな雰囲気を醸す駅に、なんだかとてつもないナニカを醸し出した人たちが集結するのです。街行くハイソな人々は悪びれる様子もなくごく自然に声に出てしまうのです「なにこれキモッ！」
わたしもこの「なにこれキモッ！」を幾度となく浴びせられながらモー娘。最盛期を過ごしたものです。いや、浴びせられる側のわたしですら、新横浜駅に、さいたま新都心駅に、原宿駅に降りたつと同時に漏らしてしまうのです。「うわ、キンモっ！」
わたしはこれを「新横浜の惨劇」と名付けたのでした。
=続=

-アジトオブスクラップ「謎の部屋からの脱出」チケットも発売中-
9月分:完売しました。ありがとうございます。
10月分:残り本当にわずかです。
11,12月分：10月2日(日)12:00発売。公演日程は決まり次第当HPでお知らせします。

バルディエル 30:44で脱出！
シンジ：やめてよ!!!!!
シンジ：父さん、やめてよ、こんなのやめてよ!!!!!
シンジ：クッソォ…止まれよ、止まれ、止まれ、止まれ、止まれ!止まれ!
シンジ：やめろーッ!
シンジ：やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!!!

9/10、最短脱出記録ちょうど1ヶ月ぶりに更新されました。
記録は30分44秒。2分11秒短縮。

ついに来ましたバルディエル！トウジの回の使徒ですね。
なんならこの回クライマックスですもん。嗚咽しながら観たと記憶しております。

そんなわけで本日より「ある使徒からの脱出」一般発売開始されております。
脱出1位チームのみなさん、おめでとうございます。ちくしょーーーーーーー！

-アジトオブスクラップ「謎の部屋からの脱出」チケットも発売中-
9月分:完売しました。ありがとうございます。
10月分:残り本当にわずかです。
11,12月分：10月初旬発売予定。詳細決まり次第当HPでお知らせします。

イロウル
科学者としての自分、母としての自分、女としての自分。その3人がせめぎあってるのが、MAGIなのよ。

レリエル
父さんが、僕の名前を呼んだんだ。あの父さんに誉められたんだよ!

本日は富士急ハイランド「ある使徒からの脱出」チケット一般発売日です。
そして「謎の部屋からの脱出」では9月に入って３チーム脱出成功です。
そしてエヴァンゲリオンはと言えば、「使徒、侵入」から一気にどす黒く薄暗く内省的になって行くのですよね。

楽しいこと見つけたんだ。楽しいこと見つけて、そればっかりやってて、何が悪いんだよ!

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9月分:完売しました。ありがとうございます。
10月分:残り本当にわずかです。
11,12月分：10月初旬発売予定。詳細決まり次第当HPでお知らせします。

ある使徒からの脱出、発表されたと同時にまた脱出チーム続出しました。

8/27 サンダルフォン
第4位の記録47:12で脱出！したと思ったら

8/27 マトリエル
その日のうちに記録更新、第4位の記録46:21

8/29 サハクィエル
57:57で脱出

このイスラフェルからサハクィエルくらいまでの使徒との戦闘シーンは、エヴァ同士の連携プレイが多くてすごくワクワクしたなぁ。Ｑ、来年なんですね。今頃破の放送するもんだからもっと近々公開されるのかと思いました。
こういうときどんな顔をすればいいかわからないの。
11月に富士急ハイランドに行けばいいと思うよ。

-アジトオブスクラップ「謎の部屋からの脱出」チケットも発売中-
9月分:本当に残りわずか。△はすべて残1枚です。
10月分:平日狙い目！土日の△はすべて残1枚です。